海外求人への応募には、英文履歴書が必要となるケースが圧倒的に多いわけですが、中には日本語の履歴書・職務経歴書で応募可能な求人もありますね。日本の外食企業が展開する国外の店舗での人材募集や海外で日本人が経営するレストランの募集、料理長が日本人であり、その料理長が採用の窓口になっているケース等です。また、レストラン側に日本語ができるスタッフが勤務しており、その方が日本語書類を翻訳してくれるといったケースもあったりします。
では、日本語書類で応募可能だからといって、日本国内の求人に応募するのと同様の記載方法で良いでしょうか?
海外求人に日本語書類で応募する際、書類を作成する上で気を付けたい点がいくつかあります。その一つが「年号の表記」です。つまりは、生年月日や学歴(卒業年月日)、職務経歴(勤務期間)、資格(取得年月日)等を、和暦で書くか?西暦で書くか?ということです。
日本国内において、昔は、和暦で記載するのが常識でしたね。皆さんはそれほど意識していないのかもしれませんが、たぶん昭和42年、平成15年というように「昭和」「平成」等、和暦を使用して記載するという方が多いのではないかと思います。私が拝見する皆さんの履歴書・職務経歴書もそのように記載されていることが多いです。 (今は和暦でも西暦でもどちらでも自分の好きな方を使用してOKです。)
では、海外に応募することを前提とした場合も和暦での記載で問題ないでしょうか?
私は、たとえ日本語の履歴書・職務経歴書であったとしても、海外求人への応募には和暦ではなく西暦で書くべきだと考えます。
日本語書類で応募可の場合、応募先のご担当者も日本人であることが多いのですが、その方が長くに海外に滞在していたりすると「今年は、令和何年だっけ?」「今年の干支は?」といった会話がなされているはずです。海外生活が長くなると和暦が曖昧になってきていたり、ピンとこなくなっているものです。「今年は令和何年?」というのはまだ良いにしても、「昭和47年って西暦何年?」「平成5年は・・・?」「昭和から平成になったのはいつだった?」となってくると「ええーっと・・・」となるわけです。
ミドル・シニア層の方々は、昭和、平成、そして令和・・・この3つの元号が履歴書・職務経歴書に記載されることになりますね。特にややこしいのは、職歴の記載で元号がまたがる場合です。「昭和62年入社、平成3年退社」といった場合です。この記載だと「この会社に何年勤務してた・・・?」となっても不思議ではありませんね。
現地スタッフの中に日本語ができる方が勤務しており、日本語の応募書類を英語もしくは現地の言語に翻訳してくれる場合についても考え見てください。当然ながら和暦が海外で使われることはないわけですから、その感覚を持ち合わせない現地スタッフが和暦を西暦に直すのは結構大変ですよね。
このように考えると、日本語書類で応募可能な求人でも年号の記載は和暦ではなく西暦にすべきということがご理解いただけるのではないでしょうか?
履歴書・職務経歴書は、転職をお考えの皆さんにとって自身をPRするためのプレゼンテーションツールです。見てもらえる・読んでもらえる応募書類ということを考えた場合、「読み手のことを考えて応募書類を作成する」という視点は非常に大切です。
「和暦だと覚えているけど、西暦だと覚えていない」という方もいらっしゃるかもしれません。そのような場合は、年号の早見表を参考にすると一目瞭然、和暦から西暦への変換ミスも起こらず正確に記載ができます。年号早見表は、インターネット上で検索すればすぐにヒットしますので、探してみてください。
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